子どもが不登校になって、たくさん悩みましたが一番深刻に悩んだことは子どもが勉強をしないことでした。
「学校に行かなくてもいいから勉強だけはしてほしい」
と、気が付いたら子どもにお願いをしていました。
何度も何度も「今、勉強をしないと将来困るから勉強をしてほしい」と必死にお願いしました。
ある時は、たのしい解きやすいドリルを買ってきて、笑顔で一緒にやってみる?と話しかけてみたり、子どもの興味のある通信講座を頼んでみたり、あの手この手で勉強に向かわせようとしましたが
どれも失敗してしまいました。
そんな息子でしたがある日、本人から勉強に向かっていきました。
それまでの道のりをお伝えしたいと思います!
教科書をみると辛くなる?
最初は教科書を使って勉強を教えようとしました。
最初の1ページは一緒に解いてくれましたがそこから先は進みませんでした。
その時は何も言いませんでしたが、後で聞くと
「教科書を見ると学校を思い出して辛い」ということでした。
さらに息子は言いました
「学校に行けない自分はダメだと思ってしまう」と。
教科書を開くたびに息子の自己肯定感を下げてしまっていた自分の行いに後悔しました。
これでは勉強どころではありませんよね。
変わっていった息子、私が○○に行ってからだった!
全く勉強せずに息子と自宅で過ごす日々。
ただ何もせず時間が流れているだけのような毎日でした。
そんな中、私の頭から勉強の二文字が離れることはありませんでした。
息子の将来を考えるとぞっとします。このまま大人になってしまったら働きに出られるのだろうか・・・。
ちょうどその頃インターネットで「不登校の親の集まり」を知りました。
学校に聞くと先生方は知らない、とのことでした。行こうか行かないかかなり悩んだ末、思い切って参加してみることにしました。
ドキドキしながら当日会場のドアをノックしました。
そこには、同じ不登校の子を持つ笑顔で談笑される親御さんがたくさんいました。
その会では不登校から社会に出て活躍された話を聞くことができ、今何をしたらいいのか具体的に教わることが出来たのです!
私はほっとするのと同時に涙が止まりませんでした!
そして、ちょうどその頃です。息子が変わり始めたのは・・・。
信じられない!元不登校生が大学の先生に!?
不登校の親の集いは毎月開催されていて、息子のことで悩んでいた私は毎月参加することにしました。
そこでは信じられない言葉が飛び交っていました。
高卒認定試験に合格して国公立大学に入学した、介護福祉士の試験に合格した、教員試験に合格した。
信じられない話のオンパレード!
もちろん紆余曲折の道のりだったそうですが、ほとんどの子が社会に羽ばたいて活躍しているとのことです。
そして、私の目からうろこが飛び出した言葉をある親御さんが言いました。
「息子は今、国公立大学の先生だけど小学校から中学校卒業の間は全く勉強しなかったの」
私は耳を疑いました。
よく話を聞くと小学校2年生から全く行けなくなりずっと自宅で過ごしていたそうです。
そして、全く教科書を開くことがなかったのだとか。
我が家の息子もそうですがほとんどの不登校の子は学校の教科書を嫌います。
このお子さんのケースも同じということでした。では、どのように学んでいったのでしょうか?
日常の中に潜む遊びながら勉強!?これなら楽しい!
教科書を投げ出した息子さんは、勉強が嫌いでも漫画やゲームは大好きだったそうです。
ある日、息子さんがまだ小学生だったころ大好きなドラえもんの漫画を見ながらノートに何か書いていたそうです。
何をしているんだろう?背中越しに覗くと「載っている漢字、書いてるの」
見ると1ページに20以上の漢字があります。きれいに書きたくて息子さんは何度も何度も納得するまで書いていたそうです。
漫画には振りがながふってあるので、意味や書き順はインターネットですぐに調べていたそうです。
その日からその遊びは毎日続いていったそうです。
算数はお母さんと買い物をしながら毎回計算していたそうです。
今は学力を競うクイズ番組もたくさんありますよね!テレビや本を通して遊びながら学ぶことが日常化していったそうです。
それなら、親子でストレスもなく楽しんで学べます
ゲームから遠ざかり、勉強を始める近道とは?
相変わらず勉強せずに、ゲームばかりしていた息子。
不登校の親の集いでは子どもの行動を受け入れ見守ったほうがいいというアドバイスでした。
戸惑い悩みながら口だしせず見守っていました。存在自体を全肯定し、
「生まれてきてくれてありがとう」
という姿勢を徹底して貫きました。こうなったらもう、行動全てを認めようと、昼夜逆転しようが食事を残そうが勉強しなかろうが、「あなたはあなたのままでいい」というメッセージを送り続けました。
これで変らなかったらどうしようと不安とは常に隣り合わせでした。
そのかいあって、息子は3年後、ゲームから離れて何も言わずゲーム機から遠ざかっていきました。
自然とフリースクールに通い始め、気が付いたら「大学に行きたいから高卒認定をとりたい」と言った息子。
そして人が変わったように勉強を始めたのです。
一番悩んできたゲーム漬けでしたが、親が愛情を送り続けることで、本人のエネルギーが確実に溜まっていきます。
楽しいゲームもどんなにソフトを変えても飽きるそうです(笑)そしてゲームをしながら何も学んでいない自分に嫌気がさしたとも話した息子。
時間をかけて少しずつ根気よく粘り強く見守ることが必要です。
一番の近道はここでした。
まとめ
いかがでしたか?
不登校になっても、その後の道は閉ざされるわけではなく、大学進学や就職など
明るい未来はいくらでも描いていけるのです。
早く現状をどうにかしたいと思ってしまいますが、じっくりと焦らず見守りながらの応援することが
最短ルートだとお伝えしたいと思います。
勉強は教科書やノートを使って行うだけではなく、何気なく観ているテレビ番組や漫画、ゲームなどにも
学習になることがたくさんあります。
不登校中期間は是非、お子さんと見るもの、聞くもの、すべてを学びに取り入れてみてくださいね!
きっと親子の会話も弾み、前より楽しい時間を過ごせることと思います!